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マンションの値段はどう決まるのか

このキャベツ、めちゃ安いやん!鍋にするから買っておこ。
牛乳は火曜日に〇〇スーパーで買うって決めてる。
ステーキ肉を買うのは、ちょっと高いけど品質と味に間違いないから、××肉屋さん。
たとえば、食料品なら相場がだいたいつかめてるし、その他の日用品も試し買いできる。たいていの商品の価格なら「価格com」でささっと比較できる便利な時代だ。だから、売るときも、これくらいのお値段かな~というのが想像がつく。
でも、不動産となると桁が違う! 一生のうちでそうそう扱う品物ではないので、相場観がそもそもできあがっていない。そのうえ、駆け引きする相手は海千山千の不動産のプロだ。
自分のマンションって正確には一体いくらくらいなの?
まず、これを知るために、「一括査定サイト」に登録、その後、実際に自宅のマンションの机上査定を受けたことは、コチラ↓の記事に書いた。
その後、今度は次の問題にぶち当たった。
自分のマンション、一体いくらの値段をつけたらいいの?
不動産という商品の性質上、立地、築年数、広さ、階数、方角などの分かりやすい項目から、学校区、管理状況、周囲施設、環境、利便性、人口動態、街の成長性などの調査を必要とする項目まで、価格を評価するファクターが極端に幅広い。
ところが、それらすべてを評価対象に入れて、コンピュータで計算したとしても、それが適正な価格だと言い切れないところが何とも難しい。
その理由はずばり、「不動産とは一点物」だからだと思う。
いろいろな条件が組み合わされた不動産という商品は、既製品ではなくオートクチュール。たとえば、同じマンションであっても、階数や方角、角部屋/中住戸などによって部屋ごとに価格が変わってくる。だから、「相場」はあっても「価格」が一様には決まらないのだ。
このように微妙なものだから、各仲介業者の間でも、査定価格に数百万の違いが生まれた。
そのうえ、査定価格でそのまま売却できる可能性が高いのか?と言われれば、実はそうではない。「査定価格」と、「売出価格」と、実際の「成約価格」とは、次に述べるように、多くの場合、異なっている。
「売出価格」と「成約価格」は違うのです
基本的に、「売出価格」は、不動産会社の査定した「査定価格」を基に設定される。
<査定価格の決め方>
ちなみに、不動産会社は、実際の部屋の状態と上で述べた項目を加味したうえで、以下の実際の事例に基づいて、査定価格を提示する。
- 売出事例:現在、売り出されている他の不動産の価格
- 公的価格:地価公示価格、基準地価、路線価
- 取引事例(成約事例):近い時期に取引された周辺の不動産の価格
1番目の売出事例の価格、つまり「売出価格」に関しては、わたしたちも各不動産会社のHPや、スーモ、ホームズといった一般的な不動産サイトや、「過去の販売履歴をお調べします」的なマンションサイトなどを通じて、ネット上で知ることができる。これは実は単に売り主側が提示した「言い値」にすぎない。
一方で、3番目の実際に取引に至った「成約価格」はというと、ネット上には上がってこない、いわばシークレット価格である。ヤフオクなら落札価格が分かるのにな(笑)。
今回、机上査定に訪れた不動産会社数社から明かされた「成約価格」を「売出価格」と比べてみると、まったく同じ物件もあったが、100万円以上、さらには数百万以上低くなった物件が多かった。
*近隣マンションの成約価格は必ず聞いておこう。

つまり、値引き分を考慮に入れて売出価格を決めればいいわけね。
しかしながら、そこまで単純な話でもなかった・・・(_´Д`)ノ。
ここからが、営業マンの腕の見せ所でもあり、わたしたちと営業マンとがいかにしっかりとコミュケーションをとって協力し合えるかが重要になってくるわけだ。

「売出価格」をどう決めた?
一般的な提案パターン
実際のところ、大手不動産会社の販売方法のパターンは大きく変わらず、次の3つのプランのいずれをとるか勧められるはずだ。
- チャレンジ価格(査定価格の約110%)-査定価格よりも高くして、高額での成約チャンスを目指す。ゆっくり時間をかけて販売する。
- マーケット価格(査定価格の約105%)-価格と販売期間のバランスを考えて、最適な条件での成約を目指す。
- スピード価格(査定価格の100%以下)-労力を最小限にして、早期の成約を目指す。
営業マンらが教えてくれた近隣マンションの成約価格を知ると、「えっ、あのマンションがあんなに高値で売れたの!」と驚くケースもある。逆に意外にも、「そんな安値で手放してしまったの~」と残念に思うケースもある。
購入したときよりも相当高く売れた「逆転ケース」の原因は何だったのか、その理由を聞いて、共通点を持つわが家も賭けてみようと思ったのだ。敗因分析/勝因分析大事!
自分の希望を明確化しよう

僕の査定額と一番近かったD社の査定額を信用してみようか。
思いきって、チャレンジ価格で攻めてみる?
結論として、わたしたちは、わが家の一点物の価値を評価してくれたD社の査定価格と営業マンの勘に基づいて、「チャレンジ価格」に近い価格を「売出価格」に設定することにした。
理由の1つには、わが家の価値を見出してくれる買い主さまに、愛着のある部屋をお譲りしたいという気持ちもある。そして、何より次の物件購入の資金作りのために、高く売却できるチャンスが得られる。
一方で、このプランにはデメリットもある。
- 成約の可能性が低くなる
- 成約に時間がかかる可能性がある
- 売れ残りという印象を持たれて大幅値下げを要するリスクがある
どういう価格を設定するかは、これらのメリット/デメリットを頭に入れたうえで、売り主が、自分たちの状況と希望を明確にして、営業マンとしっかりと話し合う必要がある。スタートで失敗すると、後々苦労することになりそうだ。

デメリットを考えると、やっぱりリスク高いかも。む、むずい...。
でも、初志貫徹でやってみる!
わたしたちは、売却活動をしながら、購入に向けた活動もしている。もしも先に気に入った物件が見つかれば、資金繰りの点で少々困ったことになる。実はけっこう綱渡り状態なのだ。はたして、この選択が吉と出るか凶と出るか。
自営業の金策はどうする?
「買い」が先、それとも「売り」が先?
これらの問題については次回以降に。
[…] 「中古マンション売却/購入体験記(7)-自分のマンションの適正な値段は…」 […]