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「デザート・フラワー」逞しく美しく砂漠に咲く花

この映画は、世界的なトップモデル、ワリス・デイリーのベストセラー自伝を元にしたものだ。

おかんおかん

Amazonプライムビデオで、毎日出てくるおススメ映画の中で、興味が持てそうなものは必ずチェックしてお気に入りに。

掘り出し物だな~と感動した映画に出会うとかなり得した気分。

この作品もその一つ。

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ソマリアの貧しい遊牧民の家に生まれた少女、ワリス・デイリー。13歳にして、父親に無理やり結婚をさせられそうになった彼女は、家族のもとから逃げ出し、都会に暮らす親戚を頼って、やがてロンドンへと渡る。

しかし、ロンドンでも悲運に見舞われホームレスとなってしまうが、偶然出会ったマリリンという女性に助けられ、彼女の家に住まわせてもらう。

やがて、ハンバーガー・ショップでバイトしているところを一流ファッションカメラマンに見出された彼女は、すぐにモデルとして頭角を現していくが...。

貧困の中からチャンスをつかんで成りあがっていく実話は、人々の心をつかむけど、よくある話と言えば話。

それでも、彼女がたどったドラマチックで数奇な運命は、ありがちなストーリーとはとても言えない。

兄弟姉妹が死んでいく厳しい子供時代の状況は、あまり詳しく描かれていない。物語は、ラクダと引き換えに初老の男性と結婚させられそうになった 😯 13歳の彼女が、砂漠の中を一人逃げていくところから一気に進んでいく。

親戚のつてをたどって、駐英ソマリア大使のメイドとして雇われた後、不法滞在ながらもなんとかロンドンに留まり、ファストフード店に職を得る。

ここで、彼女の人生が一変!ファストフード店に立ち寄った有名写真家の目に留まり、モデルとしてのキャリアをスタートさせるのだ。

カメラマンがほれ込んだという彼女の横顔が、まるで芸術作品の彫刻のように美しい。とはいっても、ワリスを演じたのは、これまたアフリカ系のスーパーモデル、リヤ・ケベデ。

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彼女のスタイルや身のこなしは言うまでもなく、フレッシュでキュートな演技も見どころ。

ファッションや写真好きな人なら、映像美としてだけでも楽しめる映画だ。カレンダー撮影でセミヌードにチャレンジするリヤ・ケベデの美しさに息をのむ。

大反響を巻き起こした「告白」とは

ここまでは、上にも書いたような映画向けのサクセスストーリー。

しかし、モデルとしての絶頂期、彼女はある雑誌の取材*で「人生を変えた一日は?」という問いに「写真家に見初められた日」ではなく、幼児だったある日の出来事について語り始めた。

*実際には雑誌「Marie claire(マリ・クレール)」。

この告白は大反響を呼び、テレビの特別番組が作られ、彼女は国連の特別大使に任命されることとなった。

不勉強ながら、今まで聞いたことはあっても、きちんとした知識として知ることがなかった「女子割礼」。

女性器切除(Female Genital Mutilation)あるいは女子割礼(じょしかつれい、Female Circumcision)とは、女性器のクリトリス切除を中心に小陰唇切除や大陰唇縫合あるいする行為。

主にアフリカを中心に行われる風習であり、成人儀礼のひとつ。 麻酔も無く行われることで死者も多発する、この風習では、どのパターンでも必ず性感帯である陰核切除をするので性行為に女性が快楽を感じることを悪とする考えの下で女性差別かつ児童虐待であると批判する人々が使う呼称である。(Wikipediaより)

様々な苦難に出会ってきたワリスが、今、心身ともに穏やかに幸せであってほしいと心から思う。

まとめ

ワリス・ディリーの生き様は確かに素晴らしいが、何よりこんなに過酷な環境にさらされている女性たちがいることに衝撃を受けた。

映画では駆け足過ぎて少し物足りないところもあるけれど、感動は十分に伝わった。

映画だけでなく、自伝2冊もぜひ読んでみたいと思う。