ビデオ判定(VAR)とは
2016年クラブワールドカップ(クラブW杯)で、FIFAが初めて導入したビデオ判定(VAR)について記事を書いた。
VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)って何?という方はこちらをどうぞ。
2016年WCの決勝は、われら日本の「鹿島アントラーズ」対「レアル・マドリード」。
決勝戦を前に、
レアル・マドリードのクロアチア代表MFルカ・モドリッチは、
「混乱を巻き起こす。続いてほしくない」と導入中止を求めている。
ジダン監督は、
「自分たちに決定権はないので慣れるしかない」と。
準決勝では、VARが鹿島にプラスに働いて、PKを手に入れた。
さて、決勝では、このビデオ判定が導入されるか否か、レアル側の意見が影響を及ぼすのか、混乱が予想されそうだ。
決勝の微妙なプレイは?
クラブワールドカップの決勝は、90分を終えて2-2と両者譲らず、勝敗の行方は延長戦にもつれ込んだ。結局はロナウドが2発を決めて、4-2とレアルが勝利を決めた。
しかし、延長戦に入る直前、実に微妙な判定が行われたのだ。
本日の主審は、レフェリーのザンビア人、ジャニー・シカズ氏。
後半45分、DFセルヒオ・ラモスがFW金崎夢生を倒し、ビデオ再生の場面でもラモスがイエローカードに値するファウルをしたように見えた。主審は胸ポケットに手をやり、今にもイエローカードを出す寸前だった。
ラモスはすでにイエローカードをもらっているため、ここでレッドカードとみんなが信じた。
しかし、なぜか彼はそのままカードを出さずに踏みとどまったのだ。
レアルが10人になってしまう状況を恐れたのか?それとも?
これこそ、映像副審が「ビデオ判定」を助言するケースと思われたが・・・。
今後のVARの行方は
サッカーの場合、テニスなどのように、選手やコーチ側から異議を申し立てる「チャレンジ・システム」はない。
*チャレンジシステム-審判の判定に不服なとき、ビデオ判定を要求することができる。テニスの場合は、10台のカメラが撮影していて、ボールがライン上のイン/アウトを判定し、モニターに映し出す。
チャレンジができないとすれば、判定はまだまだ主審の主観的な判断に左右される。
もっと客観的で多くの人が納得できる基準が導入されない限り、VARに対する反論の声は消えないだろう。
このままでは、VAR導入後も「疑惑の判定」は起こりそうな予感。