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「書く」仕事は作家だけじゃない

 

 

わたくしごとを語らせてもらうと、大学を卒業してから出版社2社で働き、結婚後は特許事務所のアルバイトと翻訳者の2足の草鞋時代を経て、専業翻訳フリーランスとなって十数年の今に至るという経歴。この数年は、サイトアフィリエイトにも力を入れつつあり、やっぱりひたすら書いている。

 

おかんおかん

ほぼ「書く」ことだけで身を立ててきてるやん。われながら感慨深いわ。

それでも文章はなかなかうまくならない💦

テクニックを習うだけではどうにもならないものなのだ。

 

今回紹介する2作品は、唯一の特技が文章を書くことだというアラサー男子と、結婚式のスピーチに大感動してスピーチライターを目指すOLの奮闘記。ごく普通のどこにでもいそうな草食男子と平々凡々な女子が主人公だ。

 

「言葉の力」のせいで二人の人生の歯車が思ってもみなかった方向に回り始める。

 

行動してなんぼという考えももちろんあるが、職業柄、言葉がどれほど人に影響を与えるインパクトを持つものであるかということ、そして使い方によってゴミにもなり武器にもなるということを日々実感している。詐欺師として悪用すれば簡単に人の人生を狂わせてしまう。

 

インターネットの発達と共に、誰もが簡単に発信できるようになったのは、情報を仕入れるうえで便利である一方、玉石混交の中から真に貴重な情報を選び取らなければならない。だからこそ、現代において言葉の重要性はますます高まっているともいえる。

「会社を綴る人」ー文章力で会社を動かす?!

こちらの記事でもご紹介した朱野帰子さん。特に働く女性たちの間で人気の作家で、「わたし定時で帰ります」がドラマ化されたことでさらに注目されている。

 

彼女は実際に製粉会社に勤めていた経歴があり、この小説の舞台もとある中小の老舗の製粉会社である。

 

 

 

何をやってもうまくできない紙屋が家族のコネを使って就職したのは老舗の製粉会社。唯一の特技・文を書くこと(ただし中学生の時にコンクールで佳作をとった程度)と面接用に読んだ社史に感動し、社長に伝えた熱意によって入社が決まったと思っていたが――配属された総務部では、仕事のできなさに何もしないでくれと言われる始末。

ブロガーの同僚・榮倉さんにネットで悪口を書かれながらも、紙屋は自分にできることを探し始める。一方、会社は転換期を迎え……?会社で扱う文書にまつわる事件を、仕事もコミュニケーションも苦手なアラサー男子が解決!? 

人の心を動かすのは、熱意、能力、それとも……? いまを生きる社会人に贈るお仕事小説。

 

文章力で会社を動かす、というキャッチコピーから想像するように、「半沢直樹」のように会社をひっくり返すドラマが巻き起こされるかと言えば、決してそうではない。社内メールや社内のお知らせや社員のブログなどといった話で大まかは進む。

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その後、会社は大きな危機に陥るのだけれど、主人公の彼の紙屋さんの書いた議事録やスピーチ原稿も、結局大勢には大きな影響を及ぼさない(ネタバレを避けるため詳細は割愛)。でも、書くこと以外はボンクラwな彼の綴る言葉は、少しずつ周りの人々の心を溶かしていく。悪人が現れず、登場人物はみな、欠点や弱さを抱えつつも愛すべき人々である。

 

恋愛とは言えないくらいささやかでほのかな想いが最後に実るのかーー。温かい読後感が残る作品だった。

「本日は、お日柄もよく」-スピーチライターって?

原田マハさんは、経歴にオーバーラップするところがあって、同世代の作家として勝手に親近感を抱いている。兄は原田宗典で才能あふれる兄妹だ。

 

 

二ノ宮こと葉は、製菓会社の総務部に勤める普通のOL。他人の結婚式に出るたびに、「人並みな幸せが、この先自分に訪れることがあるのだろうか」と、気が滅入る27歳だ。

けれど、今日は気が滅入るどころの話じゃない。なんと、密かに片思いしていた幼なじみ・今川厚志の結婚披露宴だった。

ところが、そこですばらしいスピーチに出会い、思わず感動、涙する。伝説のスピーチライター・久遠久美の祝辞だった。衝撃を受けたこと葉は、久美に弟子入りすることになるが…。(「BOOK」データベースより)

 

深い人生ドラマから明るいタッチのラブコメまで、彼女の守備範囲は本当に広い。この作品もまさに、恋あり、笑いあり、涙あり、感動あり、と詰め込み過ぎの感さえある。何と最後には政権交代のための新人議員のスピーチライターにまで抜擢される。

 

さきほどの主人公は老舗製粉会社の総務部社員だったが、こちらも老舗お菓子メーカーの総務部社員だ。20万部を超えるベストセラーとなったのは、普通のOLの成長物語としてたくさんの働く女性たちの共感を得たからだと思う。きっと多くの女性は、今の自分に自信を持てず、変わりたいと思っているのだ。

 

そのきっかけとなったのがスピーチである。プレゼンの心構えやテクニックなども紹介されており、仕事上で参考になる部分も多い。

 

 

Amazonプライムビデオ/Huluではドラマ版が視聴できるよ!。

 

わたしはWOWOWの放送時に既に視聴済み。主人公の二ノ宮こと葉を比嘉愛未、伝説のスピーチライターを長谷川京子が演じている。はせきょーが実にカッコイイ。

 

第2話

 

今回は、文章を綴るというテーマを描いた作品を2つ紹介させていただいた。どちらも楽しく一気読みできる小説なので、通勤/通学のお供にぴったり。

 

 

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