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映像化向きの作品がいっぱい!

湊かなえと言えば、もはや押しも押されぬ「イヤミス」の女王。

ちなみに、イヤミスとは、読んでいて嫌な気分になったり嫌な結末を迎えたりするミステリー小説のこと。

おかんおかん

と言っても「山女日記」とか、イヤミス以外にもおススメしたい小説はあるんだけどな~。

でも彼女の場合、イヤミスから入るのが定石か(笑)。

そして、彼女の書く小説は映像化にぴったり。ドラマ化が続くのは納得。

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というわけで今回は、現在Amazonプライムビデオで視聴できる、湊かなえ原作のおススメミステリ映画/ドラマを選んでみた。

出演する女優達も、松たか子をはじめ、榮倉奈々、井上真央、菜々緒、小泉今日子、蒼井優らと豪華版。彼女らの演技力も光る作品だ。なぜか男性俳優の印象が残っていない・・・。

「告白」-湊かなえ代表作

こちらの記事でもご紹介した「告白」。湊かなえと言えばこの作品を避けては通れない。

告白
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「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。

語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。

何とも言えないイヤ~な雰囲気が読後も残る彼女のデビュー作。プロットもトリックも含めて賛否両論を巻き起こした。映画は小説よりもイヤミス度が勝っているのは、松たか子のあえて感情を抑えた静かな演技のせいだろう。しかし、演技の幅広いわ~と再度驚かされる。

ありそうでなさそうな話、なさそうでありそうな話。こういう事件が起きても不思議ではないなと思えるところがこの小説の魅力だと思う。自分たちの周りの普通の家庭にも潜んでいるかもしれない親子の関係性の歪みと、映像化でさらにきわだつエンタメ性とのバランスが絶妙な作品だ。

「Nのために」-純愛ミステリ

小説も面白いのだけれど、ドラマの方が評価が高く、わたしもそれに同感。

第1話 「セレブ夫婦殺人事件…15年前に隠された秘密」
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双葉社
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超高層マンションの一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。現場に居合わせたのは20代の4人の男女。

それぞれの証言は驚くべき真実を明らかにしていく。

本当に嫌な人ばかり出てくるわ、ドラマでは第1話で辛すぎると離脱する人が続出するかも😿。でも、2話以降も見続ければ、複層的なストーリーの伏線が解消されていくので最後まで頑張って!。実はこれは純愛ミステリなのである。キュンキュンする箇所が次第に増えてくる(笑)。

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しかし、小出恵介が出ている作品は良作が多くて、キャリアが中断されてしまっているのが残念。榮倉奈々のキュートさだけでなく、窪田正孝の初々しい演技も見どころ。

「白ゆき姫殺人事件」-SNS怖い!

Amazonプライムではさほど評価が高くないが、かなり好きな作品。

白ゆき姫殺人事件
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化粧品会社の美人社員が黒こげの遺体で発見された。ひょんなことから事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者、赤星は独自に調査を始める。

人人への聞き込みの結果、浮かび上がってきたのは行方不明になった被害者の同僚。ネット上では憶測が飛び交い、週刊誌報道は過熱する一方、匿名という名の皮をかぶった悪意と集団心理。噂話の矛先は一体誰に刃を向けるのか。

さえないOL演じる井上真央と、高根の花の美女を演じる菜々緒のキャスティングの勝利かな。

SNSやネット上で無責任な匿名の個人が半ば無意識のうちにまき散らしていくフェイクニュースの怖さ。2014年の作品だが現代でもそのまま共感できる。女性同士の間の虚栄心と自己承認欲求の醜さがあばかれていく、まさにイヤミス。朝井リョウの「何者」など、ツイッターを題材にした小説は今後も増えていくだろうな。

「贖罪」-5人の女優の戦い

wowowで公開時に視聴。

第1話「フランス人形」
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15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。

娘を喪った母親は彼女たちに言った―あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?

この「贖罪」は、湊かなえの3作目の作品。小学生の娘を殺された、小泉今日子演じる母親の麻子の15年間と共に、当時事件を目撃した小学生4人が「贖罪」の気持ちを抱えたままで、悲劇的な人生を歩んでいく様子がオムニバス形式で描かれている。

その4人を演じるのが、蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴、しかも監督は黒沢清というから、さすがWOWOWなんともぜいたくなドラマなのである。

罪のない少女たちが、事件を目撃してしまったために、なぜにここまで心の闇を抱えて不幸に落ちていかなければならないの?ーーという疑問はさておき、人が持つ心の弱さと罪の連鎖が、5人五様に表現されていて興味深い。特に、安藤サクラ、すごすぎないか。

今回は、Amazonプライムで見られる湊かなえの映画/ドラマを紹介した。どれも観て損しないわたしのおススメ作品。残念ながら楽しい気持ちにはなれないけど・・・。

おかんおかん

ベストセラーになるにはそれだけの訳があるんだよね。

イヤミスと何度も言ったけど、嫌だと思うのは自分の中にもその要素が確実にあるからかも。

湊かなえさんの他の小説もレビューしたいな。