もっとも捨てたいのは「夫」なの!?
ジムで自転車をこいでいる間、備え付けの雑誌を読むのが習慣。30分の間に何冊もななめ読みできるからめちゃお得なのだ。ついでに運動をした後は、高性能マッサージ椅子(無料)で雑誌を読みながらモミモミしてもらうのもいつものコース。
ジムでいつも読んでる「クロワッサン」。今月号はどうも「離婚」特集のよう。
- なぜそんなに夫を捨てたいのか、妻のホンネを調べてみたら・・・。
- 佐藤愛子さん
でもほんとうに夫を捨てても大丈夫でしょうか?- 「捨てたい」心理の裏に潜むのは、潜在的な性役割への異議申し立て。
- 賢くすれ違って暮らすのも、夫婦円満の知恵かもしれません。
- 不満があっても喧嘩をしても、やっぱり一人じゃ生きられない。
- ああ、夫婦って難しい、結婚にまつわる名言集。
- オレの話も聞いてくれ! 夫の立場から離婚を語る。
- 知っておいて損はありません、「ニコニコ離婚講座」開講。
- ぐっときた、明日が見えた、離婚が織り込まれた映画たち。
- 女友だちと一緒に暮らして、離婚の寂しさが癒えました。
- 夫の怒りも鎮まる?すぐに買える極上スイーツ。
興味のある方はバックナンバーをコチラから。
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衝撃なのは、ルポライターなる女性曰く、「夫を捨てたい」と一人の女性が口にしたところ、その場にいた他の6名の女性がみな「私も、私も」と後に続いたと書いている。
そんなバカな。場を盛り上げるために乗ってあげただけじゃないん?
と思いつつも、クロワッサンで採りあげるくらいだから、離婚願望って多くの女性が潜在的に持っている、いわばメジャーな願望なのかな。
ネイルしつつアラサーネイリストのAちゃんにふってみたら、
「お客様もほとんどだんなさんの愚痴ばっかりですねぇ」
と。美容室やエステサロンなどの適度な距離感の関係ができている場所では、長い時間、同じ時間を過ごす場所では、日頃のうっぷんが大げさに出てしまう。特に関西人なら、話を盛って、オチをつけて笑わせたいと思う。幸せな結婚話は基本面白くないから。
でも、真面目に考えて、どうしてそんなに離婚したいと思うんだろう。
奥様のマズローの欲求5段階説
きっとみなさんもご存じのことと思う「マズローの欲求段階説」。
- 生理的欲求-生命維持のための食欲・睡眠欲・性欲などの生理的欲求。
- 安全の欲求-身体的・経済的安定性、高い生活水準、事故防止などの欲求
- 親和の欲求(社会欲求と愛の欲求)-自分が社会や他者に必要とされ受け入れられたい、どこかに所属したいという欲求
- 自我(承認)の欲求-集団から価値を認められ、尊重されたいという欲求
- 自己実現の欲求-自分の能力や可能性を最大限発揮し、なりたい自分になるという欲求
「ひとはこの欲求ピラミッドを登っていくように運命づけられた生き物」とマズローは言う。
日頃、マズローの欲求段階を逐一意識しながら生きてはいないけど、自分や他人に当てはめると、納得する部分も多い。
生理的欲求すら満たすことができない人はあまりいないとして、だんなさんを「ATM」として考える奥様方は、1.と2.の「経済的な安定性と日々の生活を維持したいという欲求(安全の欲求)」はいちおう満たされる。
でも、それにはやっぱり満足できない。3.の「愛したい、愛されたい、認められたいと思う親和の欲求」を満たしたいと思うからに摩擦が生まれる。ある人は不倫に走り、ある人はキャリアアップに励む。大半の人は、1.と2.が満たされただけでは足りないから。
結婚って人生の墓場なの?
未来には「結婚制度」自体がゆるやかに崩壊していって、結婚するのはある意味変わり者たち、自由な男女関係が生まれてくるような気がする。だから「離婚したい」という悩みも減ってくるかもしれない。でも、どこかに所属したい、誰かに承認されたいという欲望は、制度とは関係ないだろう。
シングルであろうが、結婚しようが、他どんな生き方をしようと正解はない。自由な選択が許される生き方を望む人は独身で欲求が満たされているし、離婚できた人は、結婚生活を継続したくないという欲求が満たされている。
逆に、「離婚したい」と思いながら結婚生活を継続している人は、満たされない思いを抱えつつ日々を送ることになる。制度は時代と共に変わるもので、しょせんはお仕着せ。自分の幸せを決定するのは、自分自身の欲望が満たされているかどうかじゃないかな。
独身は淋しさの塊じゃないし、結婚は人生の墓場でもない。大抵の場合は、欲求が満足されないフラストレーションとストレスが根底にある。そして、それが自分自身や他人を傷つける。
今、自分はどの欲求を満たそうとしているのだろうか。人生の後半戦に入って見直す機会が増えてきた。
新しいことを勉強したいというのは「自己実現の欲求」なのかな?
そこまでの欲求はぜんぶ満たされているのかな?
クロワッサンで「離婚診断」みたいなコーナーがあり、試してみたところ、
「子供がいない」→「経済的に自立している」→「離婚の意志がある」というパターンでは「ロケット離婚」が可能らしい。
一応、離婚できる状況が一番整っている(離婚の意思はない)わたしたちはロケット離婚に最も近い。理論上はいつでも結婚関係を簡単に解消できるから、危機感も緊張感もある。結婚の良さは、信頼できるパートナーが側にいる「安定感」である一方で、夫婦の絆を固める重要な要素は「不安定感」かも、と思う結婚22年目。