本日のおススメ「Amazonプライム・ビデオ」のドラマは「パージ」。
あらすじだけ読んだら・・・
こんなことありえへんわ。突っ込みどころありすぎ!と口走ってしまったわ。
最近、ドはまり中の「ハンドメイズ・テイル侍女の物語」。
「パージ(PURGE)」も、同じように現在の体制が崩壊した後のアメリカを描いた物語。
ありえないとは思いつつも、大衆とは簡単にコントロールされてしまうものだという過去の歴史を考えれば、正と誤があっけなくひっくり返ってしまうことは十分にあり得るのかとも思えてくる。単なるスプラッターのB級ホラー映画とは言い切れない。
「パージ」の簡単なあらすじ
舞台は、「新しいアメリカ建国の父たち(NFFA)」という集団が、国家を治めている経済崩壊後のアメリカ。NFFAは、人々の怒りを解放させ、浄化(PURGE)を図るために、
1年に1回、夜7時から翌朝7時までの12時間は、殺人を含めたすべての犯罪が合法化される
という「パージ法」を制定した。
パージ法のルール
- パージに参加するのは自由。参加した住民を「パージャー」という。
- パージに参加せずに平和を求めている者は家に隠れていても良い。
- どんな道具、武器を使用しても構わない。ただしレベル4以上の物は使用禁止。
- 国に定められた政治家などの権力者の殺害を禁止。
- パージ開始のサイレンが鳴ると、全ての緊急サービスがパージ終了まで停止される。
(Wikipediaより)
このパージの間には、警察、消防署、病院などの公共サービスがすべて停止される。パージ法が導入された結果、犯罪率と失業率は低下し、経済状況も改善したというのだが...。
「パージ」の見どころ
シーズン1とシーズン2は順番に見るべき?
シーズン1の評価が低いんだよね。
でも、シーズン2の口コミがいいから見てみる気になったのだ。
実際のところ、私はシーズン1から順番に見ることにした。シーズン1の方がB級ホラー風味は強く、無駄な部分も多い。ただ、私自身はシーズン1も楽しめたけど、グダグダ感強すぎ~と言ってパージ自体離脱するのはもったいないので、シーズン1を飛ばして、シーズン2だけでも見てみてほしい(連続していないのでストーリーは追える)。
ちなみに、映画版「パージ」を見ていなくても大丈夫。
パージの魅力は?
上で紹介したような、荒唐無稽なシチュエーションホラーが苦手だったり、そもそも全犯罪が免責されることの理不尽性が気になったりする人は、パージの世界に入り込めないかも。
金持ちなら、必死でセキュリティを強化するより、海外旅行でも行けばいいんじゃね?
というようなことを考えるとしらけてしまう。
守られる権力者や富裕層VS労働者層との対立のメタファーかと思いきや、登場人物の大半は、実はごく普通の近所の住民や友達。そうした人々がマスクをかぶってパージの対象を狙っていることから、ザワザワとした不安感が生じてくる(このマスクが異様に気持ち悪い! サイレンも怖い!)。
日本でも「DEATH NOTE」や「バトル・ロワイヤル」のような作品はあるものの、このシチュエーションをそのまま日本に持ち込むとすれば、ニートの子供や、ブラック企業の上司などがターゲットとして登場しそうで、鬱っぽくなりそうな予感。パージ法が実際にあったらどうする? 観ている人たちはきっと自分の頭の中で想像するはず。
法律で罰せられないとしたら、人間は本能に従ってどんな行動をとるのか、あるいはとらないのかー。
意外にも哲学的な深い疑問がわいてくるドラマなのであった。