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稼げる分野は何?「旬」の分野は何?

このサイトを翻訳というキーワードで訪れてくれた方は、現役翻訳者で雑多な翻訳関連情報を仕入れておきたい人。そして、それ以上に、会社員ではなくフリーランサーとして翻訳者の卵や駆け出しさんや、翻訳者をこれから目指そうとしている人が多くを占めるだろう。そんな人たちにあてて今日の記事を書いてみる。

サイトを開設してから、翻訳関連でやっぱり一番たくさんのアクセスをいただいたのは「収入」に関わる記事だった。今後、翻訳を生業にしたい、家計の助けにしたい、アルバイトとしてやってみたい、そんな人々にとって、収入が気になることは当たり前。

ちなみに、私も多くの英文科卒業女子と同じく、文芸翻訳家を目指して、何年も勉強した時期があった。その時代の話ももしかしたら参考になることがあるかもしれないので、また書いてみたい。結局モノにはならず、実務翻訳家への道にシフトして今に至る。

でも、そのときのスクールも、お金を捨てたとは全く思っておらず、素晴らしい講師や生徒さんたちに出会えたなと今でも思う。実は先生の紹介を経て、出版された翻訳本もある。毎週講義に出て、自分たちの翻訳を議論し合ったり、先生の深い読み込みに感動したり、楽しい時間を過ごした。

仕事が見つかっても模索の日々

でも、いろんな理由から、やはり「趣味」ではなく、「就職」という観点から、ちゃんと考え直さなくてはと思い、安定的に収入を得るには、どの分野を勉強すれば良いのかな?とリサーチを始めた。やっぱり入りやすいのはITかな、身体のことは勉強しやすいから医薬かな、仕事量が一定しているらしいから特許かな、などと悩み続けた。

言語に関してはそこそこの知識があっても、業界のことがよく分からず、雑誌や本、スクールの発信する情報くらいしか知る手立てがなかった。今のように「2ちゃんねる」も「yahoo知恵袋」もない時代だったのだ。

そして、偶然に、ある会社と、翻訳エージェントに拾われて、お金をいただきながら2足のわらじで翻訳の仕事をスタートすることができた。スタートを切ってからも、勤めた会社の関連で特許翻訳のスクールに通いつつ、でもやっぱり医学の方が将来性がありそうだからとふらふら医薬翻訳スクールに資料請求もした。

正直に言うと、これは駆け出し時期だけじゃなくて、ほんのつい最近まで、まだ「オイシイ」分野はなんだろうな~などと模索し続けていた。しかし、やっと気づいたことがある。

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「旬」を追いかけたらどうなる?

意外なことに、翻訳の中でも、ツールやノウハウや辞書や勉強方法にもいわゆる「旬」のようなものがある。このツールを使えば、翻訳スピードも翻訳技術も一気に向上しそうに思えるときがある。セミナーに出かけて、貴重な情報を手に入れた、これで自分のレベルも一段アップしたなと感じるときもある。もちろんツールやテクニックなどを学ぶことは悪いことではない。役立つノウハウも多いし、人のやり方から教わることは多い。

そして、分野にも当然、旬がある。今年は「半導体」、次の年は「自動車」、その次の年は「家電」、最近なら「医療機器」が増えたきたなどと体感する。しかし、その旬を先取りすることは難しい。それを正確に見通し、その分野の勉強を先に深掘りすることができれば効率的だけど、そんな先見の明があれば株式取引でもっと儲けられたはずだ。

仕事量が増えていきそうな具体的な分野を、実際に依頼される仕事、あるいは自分なりのリサーチから予想し、次にそれを扱う会社に照準を合わせて、今後の勉強の指針に使う。

このようなマーケティングリサーチは、翻訳に限らず、フリーランスの立場なら、当たり前と言えば当たり前で、ほとんどの自営業者が考えていることだろう。翻訳エージェントから来る仕事をただ漫然と受けていると、その会社の衰退と一緒に共倒れということも少なからずある。

それで継続できるのか?

ただ、「稼げる」だとか、「旬」だとか、「将来性」だとか、「市場規模」だとか、そうしたことをまず第一に考えていけば、いつかは避けて通れない壁に突き当たる。

今までの自分を省みて、そして今の自分を客観的に見て、周りの人々を観察して、最終的に分かったこと。何かを達成するうえで何よりも大事なのは「継続」するということ。ツールやノウハウを知っても近道にはならない。近道なら誰もがそれを真似するはず。地道に日々の勉強を積み重ねていかなければならない。そして、「継続」するには「興味」と「情熱」--つまり「好き」でないことは、継続できない。

勉強を始めて、「難しいなぁ」とか「分からないなぁ」と思うのは当然だけど、「つまらないなぁ」とか「興味もてないなぁ」と思うことを、いくら稼げるとしてもプロになるまでの勉強が継続できるだろうか。そしてうまくプロになれたとしても、そこからがスタートで、日々勉強することもライバルも生まれてくる。その環境に耐えられるだろうか。

「好き」が一番強い

お小遣い稼ぎのバイトをしていて、まだ後1時間もある・・・と時計とにらめっこしながら長い時間を我慢した経験は多くの人にあるだろう。「好きを仕事にする」という言葉は一見甘く聞こえるけど、好きでもないことを継続して、しかもそれを、場合によれば何十年も続けるとすれば、私にはその方がよっぽど高いハードルに思える。

好きなことでも仕事となれば辛い。でも興味もないことを仕事にするのはもっと辛い。

まずは通学でも通信でもよいのでスクールに通うのも一つの選択肢だと思う。教材を与えられ、調べたり勉強したりしているうちに夢中になって時間も忘れるほどか--自営業(フリーランス)でやっていこうと思うなら、自分に問いかけてみればいいと思う。好きだからこそ追求できる。追求するからこそレベルが上がる。周りを見渡してみよう。「愛」がある人が生き残る。楽しそうな人ほど稼いでいる。

実益をとって実務翻訳にシフトした私だけど、仕事の中身に常に興味を持ち続けることができた。今、新しいことに挑戦を始めたが、あっという間に時が経つ。見込みがあるのか、将来性があるのか、自分の力とも合わせて、芽が出るのかどうか未知だけど、「継続」できる予感がする。

最近、某芸人がキャリアを捨てて単身米国にわたるということが話題になった。彼には芸人としての才能や華もあったと感じるけど、馬鹿げた選択だとも思わない。人生は有限だ。好きなことに情熱を傾けるには短すぎる。一日でも早く、継続できることを見つけるのが幸せだ。

 

まずは一歩ずつ。一歩一歩を積み重ねないと、目標地点には到達しない。


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