Sponsored Links

フリーランスの悩みは尽きまじ

いうまでもなく、独立したからといって、仕事が来る確約はどこにもない。私も勤めていた会社から仕事をもらえることを期待していたけど、その会社自体が消えてしまって、自分で新規のお客を開拓していかなくちゃいけなくなった。

クライアントは増えたり減ったりを繰り返しながら変遷してきた。この数年間は安定しているものの、10年間続けてお付き合いしている相手となるとほんの一部でずいぶん絞られる。その理由は、力不足のせいもあるし、こちらのキャパシティ不足もある。相手が廃業したり、音信不通になったりもある。

さて、たくさんあるフリーランスの悩みの中で、主な2つを挙げてみる。

仕事が来ない・・・

お勤め辞めたのに!

おそらく1番の悩み。暇だから外出したり、家事をきっちりやったり、当然ながら勉強したりして、時間を有意義に使えばいい。ところが、メールは携帯に転送するようにしていても、すぐにお返事しなくちゃなどと気になって、PCの前に座り込むことが多かった。二足のわらじ時代にお付き合いしていた翻訳会社の他に、トライアルもいくつか合格したけれど、ウンともスンとも連絡なし。1日に何度もメールをチェックして、そのたびさみしい気持ちになった。

エージェントに登録できたからってすぐにじゃんじゃん仕事が舞い込むなんて甘くなかった。トライアル合格は玄関口に立ったというだけで、家の中に招き入れられたわけではない。二足のわらじ時代に初めて仕事をいただけたエージェントがとてもいい会社ですぐに仕事を回してもらえたので、どこもそんなものだと誤解していたのだ。仕事を獲得し、そのうえで「継続的に」「定期的に」取引し続けることが必要になってくる。一見さんではなくリピーターになってもらう。

周りを見渡してみた

週休4日くらいの日々が続き、心折れて何度も就活しようと考えた。ただ、ここがフリーランスの最初の正念場。翻訳会社に履歴書を送りまくる前に、自分の「売り」や「足場」をもう少し固めてから、エージェントにチャレンジする方が効率いいんじゃない?と考えた。普通は反対なのかしらん?ともかく、元の同僚や、その他、翻訳の仕事が発生しそうな友人/知人への体当たり飛び込み(?)営業を開始した。実はこっちの方がハードル高かったのかも・・・。もちろんクレクレ営業はうっとおしがられるだけなので、その辺の加減は自分なりに配慮したつもり。

ありがたいのが人脈だ。人脈がこの危機を最初に救ってくれた。仕事柄、主に企業の男性たちである。こちらは既婚者だし、女を武器にするような自信はとうてい無いが、「困っているようだし、ちょっとやらせてみるか」、という侠気(おとこぎ)の恩恵を得ることができた。経験値を積んで、その後のトライアルに取り組む自信となった。

侠気って書いたが、別に男性だけが持っているわけじゃない。女性でも、先生でも、師匠でも、メンターでも、呼び方は何でもいいけど、自分が、その人の教えや意見を素直に聞き入れて、一生懸命ついていきたい、あるいは一生懸命仕事をさせて欲しいという人を見つけることが、階段を上るきっかけとなる「尾を振る犬は叩かれぬ」というではないか。性別関わらず、業種関わらず、「可愛げ」って最大の武器だと思う。自分には足りないとこ。

過信しないこと

それって甘いんじゃない? それでフリーランスでプロってお金取るの?と言う人もいるだろう。でも、駆け出しや経験不足な時期はきっと誰にもあるはず。独立独歩もかっこういいが、特に若いうちは、人の懐に飛び込むことを怖がってはいけない。それが若さの特権だから。そして、フリーランスだから、数年のうちにはそこを卒業しなければならない。歳を取ることって怖い。一つには、誰も教えてくれないし、指摘してくれなくなってくる。

あの、明石家さんまさんも言っていた。

「自分まだまだやなぁと思うわ。下のもんが言ってくれへんようになるから、自分で気づかなあかん。反省せなあかん」

そのためには、新しいクライアントや、新しい仕事に取り組む。コテンパンにされて、自分ぜんぜん駄目だなと凹むこともある。仕事が来ないときはまずいと焦るけど、自己評価を冷静に見直すチャンスでもある。勉強するのもいいし、人脈を強化OR開拓するのもいいし、こうやってブログなどに自分の考えをまとめておくのもいい。

名の売れた俳優なんかがハリウッドに挑戦みたいなことがあるけど、井の中の蛙でいることが怖くなるのかもね。逆に言うと、もはやコテンパンにされない人、失敗する機会のない人、批判や反論されても自分が正しいと信じ切っている人の言うことをそのまま受け入れられない。成長が止まっている人だから。

仕事が来すぎる!

ところが、逆にこんな悩みがあるとは想像していなかった。

スケジュール管理が複雑だ!

営業の芽が出始めると共に、いろいろな相手と取引が始まる。新規取引先はどうしても断るわけにいかない。繁忙期は特に、殺到するときは殺到するもので依頼が立て続けに入る。守秘義務の関係上、先に中身を見られないことも多いので、原稿を受け取ってみると、思っていた以上に難しい、量が多いということも発生する。それに定期案件が加わって、電車のダイヤのように複雑なスケジュールになってくる。

フリーランスになって以降、予想しない中、父と母を続けて見送った。奇跡的に葬儀やなんだかんだで納期を延長してもらうことはなかったけれどヒヤヒヤものだった(相手も鬼じゃないので納期延長は頼めばできたかも)。

このあたりは、便利なアプリケーションを使用したり、自分で工夫したりしているうちに、スケジューリングは不思議とうまくなってくる。経験値を積む必要がある最初のうちが一番苦しい。私は基本アナログな手帳派だったけど、ツールを導入してプロジェクト管理が楽になった。

多くの翻訳者が言うように、仕事を詰め込みすぎると、俗に言う「手(筆)が荒れる」状態になり、良い商品が出せなくなる。研究開発の時間が取れないので進歩も小さくなる。これはどの商売も同じ。

心身共に疲れはて・・・

仕事だから楽しいばかりじゃないのは当然だけど、追い立てられると、好きなことも嫌いになってくる。翻訳は頭脳勝負という以上に体力勝負もある仕事。身体のコンディションを良好に保つために、日頃の食事や睡眠、体力強化などにも、会社員時代よりもずっと気を遣うようになった。自分が倒れても誰も代わりを引き受けてはくれない。

忙しいとは心を失うと書く。ポキンと心が折れてしまう前に、息抜きや発散の場を確保しておくことが大事。ものすごく仕事が好きで好きでたまらないというのでもなければ、一日10時間働くような日々は続かないだろう。仮にお金は入ってきても、人生を楽しむことが生きている目的だとすれば本末転倒だ。しかも、特に40代以上は加速度的に体力が落ちていき、それでなくても女性にはいろいろな心身の不調が起きる時期だから自分のペースを早めに作り上げておくことをお勧めする。自分だけでなく、家族との協力体制も。

フリーランスに限ったことではないかもしれないが、特に自営業はメンタルが強くないとやっていけない。反省や見直しが必要な一方で、失敗のダメージを引きずらずにのほほんとポジティブになれる側面も大切。

仕事を厳選すればいいじゃん

仕事が来すぎて困るならば、価格を上げて、優良顧客だけを相手にすればいい。言うまでもなくそれは理想。ただ、それはほんとうに微妙で危険な賭け。ほんの10円100円の違いで、自分は他の人に取って代わられるかもしれない。レート交渉がうまくいったと思ったら、ぱたっと依頼が消えたこともある。

「やっぱり元の価格に引き下げます」

などと言えば、見下されてしまうことは確か。値付けについてはまた別の機会に。

ともかく、婚活と同じで、自分の価値を見誤って、上ばかりを見上げていると、いつのまにかたった1人で誰にも声をかけてもらえなくなる。「○○さんは高嶺の花だから~」と言われるようになっては終わりだ。誰もが認める最上級の女性としてスポットライトを浴びるよりも、「見た目も、気立ても、まあまあそこそこ」で、こそこそっといいとこ取り(笑)のモテ子、そんな立ち位置を目指したい。

 

修行が足りないので、日々どちらかに偏って悩んでいる。

 



Sponsored Links