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アクセス解析を見てみると、ここを訪れてくれる人の興味の対象は、「翻訳」、「美容/健康」、「観劇」にちょうど三等分されているみたい。

 

おかんおかん

でも、やっぱりみんなの気になるのはお金のことみたいね(笑)。

 

特にアクセスの多い記事が以下の2つ。

 

お問い合わせでも質問含むメッセージをいくつかいただいたので、今回は収入についてもう少し詳しく書いてみたい・

翻訳者のクリアすべき収入は?

「1日5万円稼げてますか?」

一万円

 

金融翻訳者の寺崎徹哉(テッド)氏の記事を紹介したい。寺崎テッド氏のお名前は様々な場所でお見かけするが、面識は全くないので、サイト内の塾の詳細やレビューなどは割愛させていただく。

翻訳レートと翻訳量に関するご意見を一部抜粋。

私は、「1日5万円」を一流の金融翻訳者がクリアすべきラインと考えています。

1日5万円を稼ぐために目安となるレートと翻訳量の「掛け算」を、以下に示します。

(日英翻訳の場合)

12.50円/字 x 4,000字/日 = 50,000円/日

(英日翻訳の場合)

16.67円/ワード x 3,000ワード/日 = 50,000円/日

 

寺崎さんは金融翻訳者であるが、特許や医薬、その他の分野でも、この価格帯はソースクライアント(直受け)からの受注の場合、ほぼ似通ったものになるのではないかと思う。

わたしの体感でもそうだ。上記の数字を出来上がり換算にすると、非常にざっくりとした計算では、日英の場合2000ワード、英日の場合は15枚(400字)程度となる。

このスピードは現役翻訳者であれば、通常クリアしているラインであるし、1日平均ならばさらに多い量をこなしている翻訳者も多いだろう。

念のため、これはツールやマクロを徹底的に利用して最大限の効率化を図ることという意味ではない(ツール等についてはまたの機会に述べてみたい)。そして、スピード至上主義を標榜するものでもない。

でも、「正確性」とともに「スピード」は今後とも、翻訳者に要求される必須要素ではないかと思う。

 

「こんなレートは翻訳会社ではとてももらえないわ・・・」

 

と当然思うだろう。では、その7割と考えれば、ありえない額ではない。つまり、同じ量をこなせば1日3万円という計算になる。駆け出しなので5割としても2万円以上なので悪くない。

もちろん、レートはどうあれ、仕事を安定して確保することは簡単ではない。

逆に言うと、安定して仕事が入ってくれば、利益率が非常に高いために、翻訳は手堅い収入源である。

スピード=量を向上させる方法としては、同じく寺崎氏の言う「専門性」の追求が欠かせない。

「専門性」を高める

どの翻訳分野でも、

  • 最初から自分の守備範囲がはっきりしている。
  • 守備範囲に関する専門家/実務家レベルの知識を既に身につけている。
  • 良きクライアントに巡り会う。

ならば、最短の道を行けるだろう。例えば前職から仕事を引き続きフリーの立場で受注できるなど。

ただ、新規参入して、エージェントに登録して仕事を始めた場合、仕事の内容を選ぶわけにはいかない。ふつうは様々な内容の仕事を幅広く請け負うことになる。特許であれば、たとえば電気/機械/化学/バイオなど便宜上大まかに分類された全般、それも実際は複数混じり合っていることが多い。

それらの仕事を一つ一つこなしながら、自分の弱点を補完しつつ、自分が興味があり、依頼も多い案件に関わる本や文献をたくさん読んでインプットしていき、得意分野を強化していく。

たとえば、「自動車」が好きで、「フライシャフト」の仕事が来た。ついでに「バルブ」、「シリンダ」、「ピストン」とエンジン部品について勉強する。次いで「ブレーキ」、「バッテリ」、「自動アシスト関連」・・・。

医薬でも「副作用症例報告」などの入力業務から仕事を始めたら、大量に読んでいくうちに、旬な分野や興味のある分野が見えてくる。自分が関心のある記事をNew England Journal of Medicineなどのサイトを利用して対訳で読みながら、一つずつ自分の得意範囲、守備範囲を拡げていく。

これら↑はあくまでたとえである。

最初は勉強時間を確保するのも大変だし、勉強していると収入も上がらない。スピードとも稼ぐこととも逆行しているように思える。

ところが、それを地道に繰り返していると、ある頃からスピードは確実に加速していく。

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寺崎氏は、

この壁を高いと感じている方は、リサーチに時間をかけすぎている可能性があります。

私の場合、リサーチに使う時間をほとんど必要としませんので、日英翻訳で1日5,000字、英日翻訳で1日4,000ワードを普通にこなせます。

と語っている。

もちろんリサーチをなおざりにしているのではなかろう。リサーチはどこかで必ず必要である。リサーチを駆け出しの頃から面倒くさがらずに固めていくことで、リサーチにかかる時間が格段に減ってくるという意味ではなかろうか。

私は技術者と話す機会を持てたことで、文系女子としてはスタート時点は少しだけ有利だった。でも、決して物わかりがいい方ではないので、高校の教科書レベルから勉強して苦労した。

今このブログを読んでくださっている皆様は、おそらく業界の出身者、リケジョ、もしくは地頭がいい人がほとんどだと思うので、ずっと時間短縮が見込めるはずだ。問題は地道に頑張れるかどうかのマインドだけだ。

*ちなみに、実際のところは、いくら仕事が順調に来ていても、この世界から足を洗う(笑)人もけっこういる。

意外と毎日、この量を書き続けることは辛い。私はさておき、軌道にさえ乗れば、分野を問わず、周りの翻訳者たちも断っても断っても仕事が殺到しているのは、その分、辞めてしまう人も多いんじゃないかなと想像する。

自分のポジションを高める

この「専門性」を身につけた後は、自分の立ち位置を強化する。

これから翻訳者を目指す人や、まだ駆け出しの人は、往々にして、始める前から、ギャラはいくらなの?最初にリサーチし、計算し、これじゃ食べていけない、これじゃ稼げない、と嘆く。ベテランの人々は昔に参入したからオイシイ仕事を請け負っているんだよね、と思いがちだ。

でも、ベテランであれ、当時の単価を維持しているわけでないし、レートにこだわったあげく、仕事が来なくなったり、廃業を余儀なくされたりする人も多い。

ソースクライアントだけでなく、エージェント経由の仕事でも、上記以上に高い単価を今なおもらっている翻訳者は、過去の恩恵に頼っているのではなく、それだけの付加価値を提供している。

最初から、「私は(ベテランさんと)同等の実力がありますから、それなりの待遇を」と自信を持ってアピールしてもかまわないとも思うが、通常はそれを認めてもらうにはある程度の時間はかかる。信頼と実績を積みあげていくと、エージェントが潰れない限りは、リピートしてもらえる。

さらに、この辺りからは、エージェントを介して、ソースクライアントからのシリーズや関連の深い指名案件を任されるようになる。上記の過程でその分野は「守備範囲」にしたはずだから、スピードも当然上がっている。相乗効果でコスパが高い。

翻訳会社にとっては大事な戦力だから、レート交渉や、ソースクライアントへの営業をかけるのはここからくらいだろうか。

会社員なのか?それとも自営業者なのか?

最後に、おそらく多くの人が目指しているソースクライアントとの直取引の仕事。

分野によって狙うターゲットの対象は、もちろん異なってくる。また、HPの作製など分野に関係なくできる販促手段もある。人脈を拡げることも何より大事だ。

「翻訳してる」と言っておくと、意外な場所からも仕事が舞い込んでくることもある。SNSを利用するのもいいだろう。ただ、弁護士や税理士のような士業や、その他のサービス業と同様に、独り立ちしたら、そこからは自分の工夫と才覚に頼るしかない。

価格やレートは、業界内の1つの指針にすぎず、ピンキリは確実に存在する。当たり前以上に当たり前だが、翻訳者もその他のフリーランサーも個人事業主というビジネスオーナーだ。「翻訳業界」という決められた小さな枠に囚われる必要はない。翻訳会社は大切な取引先だけど、エージェントに振り回されてしまっては会社員と変わりはない。ライバルも営業秘密なんてそうそう教えてはくれない。

じゃあどうしたらいいの?ではなく、こうしてみよう、こうしてみたらどうかしら、そう自主的に考える意識を持ちたい。そして、その過程を楽しみたい。

そんなことが面倒だと考えれば、割のいいパートタイマーとして割り切って、エージェント(クライアント)に帰属し、貢献する努力を何よりも怠らなければいいだろう。

 

 

この記事はごく個人的な見解として書いた。

ビジネスは人の真似から始まるとも言えるし、人のやっていないことを見つけることでもある。むしろ、全く違う道筋が、今の20代や30代の人には見えてくるだろう。逆に若い世代に学びたいと思う。

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