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機械に関わる翻訳に携わっている翻訳者はたくさんいるだろう。ニーズは必ずあるし、「機械」という分野自体、いろんな業界/業態に絡んでくる。特許も「機械」分野って以外ととっつきやすいと思われて文系女子が最初に参入しがちだ。

でも「機械とはなにか」と聞かれて、的確に答えるのは難しいだろう。

今回、紹介する本は、1968年版。

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50年以上、半世紀以上前の古本じゃん。

そんなふうに思う人も多いはず。

ただ、化学で言えば、新しい物質が発見されることもあるにせよ、基本元素や組成が根本から変わることはない、地理も天文学も物理学も、物事の原理は変わらない。それが真理なら。

 

「100万人の・・・」シリーズを出版したAGINE(アグネ)の社名の由来は、

科学にエポックを作った4人の偉人

ARISTORELES(アリストテレス)
GALILEO(ガリレオ)
NEWTON(ニュートン)
EINSTEIN(アインシュタイン)

のイニシャルからとったものだという。中身をざっと紹介すると、

1.忠実な影武者
<機械とは何か>
2.人間と機械の自由
<機械の自由度のはなし>
3.人間はリンク機構である
<リンク機構のはなし>
4.デザイナの苦心
<機械の総合のはなし>
5.私もあなたに従います
<ユニバーサルジョイントのはなし>
6.古くて新しい機械のシンボル
<歯車のはなし>
7.太陽と遊星
<遊星歯車列のはなし>
8.如意の功徳
<カムのはなし>
9.連続でない回転
<間欠運動のはなし
10.テンプ,さすまた,ガンギ
<脱進機のはなし>
11.斜面の秘める巨大な力
<ねじのはなし>
12.荷車と掛けてジャッキと解く
<ボールねじのはなし>
13.流れるような変化
<無段変速機のはなし>
14.止まれ,ストップ,赤信号
<ブレーキとクラッチのはなし>
15.1000kg/cm2,0.0001,1μ
<すべり軸受のはなし>
16.玉の偉力
<ころがり軸受のはなし>
17.とびはねの効能
<ばねのはなし>

帯には、

本をいくら多く読んでも、また、いくら精読しても、どうしても現象なり、理論なりのポイントがよくつかめないことがよくある。このようなときには、その道に精通した人を訪ねて、直接聞くことである。彼のことばから、きっと機微に触れた「奥義」を発見することができるであろう。

と書かれている。そのとおり、すべての章が、その道のプロによって執筆されている。

正直言って、難しい数式やグラフに戸惑うこともあるが(物理の知識は必要)、じっくりと時間をかけて読んでいくといい。ユニバーサルジョイントや転がり軸受けなど、今の技術文書にもしょっちゅう出てくる。ここを頑張って理解しておくと、訳しているときも、すとん、と腑に落ちることが多い。

機械の条件は、

  1. 相互に運動するいくつかの部分の組み合わせである。
  2. これら部分が常に一定の相互運動をするように組み合わされている。
  3. 有効な機械的仕事をする。
  4. 各部分は加えられる力に抵抗できる強さを持っている。

自動車や医療機器等々、現代はすさまじい技術進歩を遂げているが、実は、機械の一つ一つは、上の条件のいくつかの組み合わせだったりする。そう考えると興味深い。そんな複雑な機械の話でなくても、11章の「ねじのはなし」も面白い。ちっぽけなねじ1個でも奥深い。それを発明した人ってすごいなぁと感心する。そして、アグネの元となった4人の偉人に思いを馳せる。

 

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こちらもシリーズで揃えているので、別途紹介予定。

 

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