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潰れない中小企業の条件は

「立地」

「競争力」

「家族経営」

の3つだと言われることがある。零細企業の商売人の家庭に育った私は、資金繰りも大変そうで、休みもあってないようなものだし、サラリーマン家庭に憧れていた。父親がボーナスを持って帰るっていいな、と常々羨ましく思っていた。「お給料日」って素敵な響き。でも、歳を重ねて、自分もフリーランス稼業に脚を突っ込んだ。

新しくできた会社は、1年以内に過半数が倒産し、5年以内に80%、10年後には95%が消えているという。個人事業主という形態でも同じこと。その後は、生活する(さらには妻子を養う)ための生業と考えるならば、被雇用者に戻らざるを得ない。会社でもお店でも存続させるのは並大抵のことではないのに気づく。今更ながらに両親頑張ったなと尊敬する。

でも、正直に言うと、親がそれほど商売上手だったとは思わない。たぶん上手くいったのは上の3つの条件をまさに満たしていたからだ。

1.立地
業種にもよるけど、商売には何よりも大事。家業は、代々引き継いだ最高の立地があった。

2.競争力
競合相手が可能ならば存在しないこと。地域で1番であれば、客はそこに行くしかない。周りに同業者が存在しなかった。

3.家族経営
従業員は父親と母親と姉と義兄。専門的な仕事や繁忙時は外注を頼む。正社員を雇うことは、今の社会保険を考えると最大のリスクである。

大企業に勤めていたり、大きな会社を経営していたり、というのは格好良く見えるし、大きな仕事を実現することもできる。でも一方で、ちっぽけな会社が、意外と安全で打たれ強いこともある。大儲けは無理かもしれないが、家族楽しく生きていくためには十分かも。特に、社員の目を気にすることもなく、自分たちの好きなように舵取りできることは零細家族経営の醍醐味だ。

粗利益が高すぎる!

どんな仕事ができるかな・・・と今まで事ある毎に考えていた。期せずしてずっと翻訳の仕事をしているけれど、特にこだわっているわけではない。仕事自体は興味深く、調べ物と書くことは基本的に好きなので(この2つだけは必須条件)、この職業が向いている気もする。一方では、もう少し人と接する仕事もしてみたいし、形あるオリジナルなものを作り出したいという欲求もある。

でも、なぜだかやっぱりここに戻ってきてしまう。というのも、

粗利益が高いこと

に他ならない。

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粗利益とは、商品の販売価額(売上)-商品の仕入価額(売上原価)
営業利益は、売上総利益から、管理経費と販売経費を控除して算出

 

粗利益率は売上原価率と反比例し、高ければ高いほど収益性が高いと言えるが、業種によって大きく平均値は異なり、単純に比べることはできない。通常、粗利益が社員ひとり当たり1000万円でまあまあ(スタート地点)、2000万円で儲かるビジネスと判断される。粗利益を上げるには、利幅の高い商品を売るか、仕入原価を安く抑えるかである。

粗利益率は、小売業なら平均すれば30%くらいだろうか。薬は昔から「薬九層倍」と言われるくらいだから原価1割で利益率が非常に高い。その現代版がネットビジネスでこちらも非常に利益率が高い。

さて、規模は段違いだが、個人の翻訳。ネットビジネスに似ている。商品を仕入れる必要なし。いくら書籍やツールを買っても、通信や電気代等の経費を使っても、売上げのうち毎月経費を半分も支出することはほぼなかろう。実に収益性の高い商売なのだ。つまり、原価がほぼかからないのだから後は利幅を高くする=付加価値を付ける商品を出すことに集中する+営業努力。それを考えると、ハードウェアやソフトウェア、書籍費、交際費等をケチるのは逆に勿体なく思えてもくる。

 

翻訳者が廃業せずにすむために

さて、フリーランス翻訳者を、最初の3つの条件に当てはめてみる。

1.の「立地」はほぼ関係ないようにも思えるが、クライアント訪問や各種イベント/コンベンションなどへの距離的なハードルが欠点になることもないではない。地方住みの人は意識的にフットワークを軽くする必要があると共に、生活費はぐんと抑えられるため一長一短か。

2.の「競争力」。これが一番問題。この町で1番という考え方は意外と当てはまる。そのクライアント、そのエージェントの中で1番とは言わないものの1軍扱いでリピーターになればよい。それが難しいのだけれども・・・

3.の「家族経営」。これは問題なかろう。基本的には家族と身内で助け合い、繁忙時や、単純/事務的/専門的作業は適時外注で回す。3.は個人的にもっと努力の余地有りだと思う。

 

さて、これから参入しようとする人、そして同業者、同種フリーランスの皆様、どう思われますか?


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